20140802
小学校低学年か中学年ぐらいに、特に野球に興味があった覚えもないのに、なにかのきっかけでグローブを買ってもらった。
周りに野球友達がいたかどうかももう忘れてしまったのだけど、きっとなにか友達同士で野球をするようなことがあり、その時に生来の左利きのせいで友達からグローブを借りることができず、そんな姿を見かねた両親が買い与えてくれたのではないか、と思う。
しかし、グローブを買ったからといっていきなり野球が上達するわけもなく、そもそも当時はそれほど野球というスポーツ自体に興味がなかったというのもあり、ルールや動作など、野球にまつわる基本的なことをまるで知らなかった。そんな私に助け舟を出そうと、父がキャッチボールの相手を買って出てくれたのを覚えている。
だが、へそ曲がりでこらえ性がなく、すぐ投げ出しがちだった子供時代の私は、ボールがうまくキャッチできないとすぐふてくされ、思ったところに投げられないと一人で苛つき、数ラリーで癇癪を起こして勝手に撤収する、ということを繰り返していた。
そのうち父も呆れ、グローブはおもちゃBOXの奥へとしまわれ、使わないでいるうちに成長期を迎え、子供用の左利きグローブはそのまま役目を終えていった。我ながら本当にひどいことをした、と改めて思う。
勤続10年の表彰を受ける日の朝、そんな昔のことをふと思い出した。